自費出版のISBN取得完全ガイド|費用・手順・注意点を徹底解説」
はじめに
自費出版で本を作ろうと考えたとき、多くの方が最初に疑問に思うのが「ISBNコードって必要なの?」「どうやって取得するの?」という点です。
ISBNは書籍の「身分証明書」のようなもので、書店での販売や図書館への納本を考えている方には必須のコードです。
この記事では、初めて自費出版を検討している方に向けて、ISBNコードの取得方法を費用・手順・注意点まで徹底的に解説します。
ISBNコードとは?なぜ必要なのか
ISBN(国際標準図書番号)は、世界共通で書籍を識別するための13桁の番号です。
ISBNが必要なケース
- 書店(リアル店舗・オンライン書店)で販売したい
- 図書館に寄贈・所蔵してもらいたい
- Amazonなどのオンラインプラットフォームで販売したい
- 書籍流通の正式なルートに乗せたい
ISBNが不要なケース
- 友人・知人への個人的な配布のみ
- 同人誌として限定頒布
- 完全非売品として制作
書店流通や社会的な認知を目指すなら、ISBNの取得は必須と考えてよいでしょう。
ISBNコード取得の3つの方法
自費出版でISBNを取得する方法は、主に以下の3通りです。
【方法1】個人が出版者として直接申請する
一般社団法人 日本図書コード管理センターに直接申請する方法です。
取得の流れ(所要期間:約2週間)
- メールアドレス登録:日本図書コード管理センターのウェブサイトからメールアドレスを登録
- 申請書の入力・送信:認証コードを使って申請フォームに進み、必要事項を入力
- 内容確認の電話対応:センターから申請内容確認の電話連絡
- 登録手数料の決済:メールで届く決済用URLまたは払込書で手数料を支払う(領収書発行不可)
- 登録書類の受領:決済確認後、登録票書類一式が郵送で届く
- 受領確認:同封の「受領確認依頼書」に基づき、ウェブサイトから受領確認を行う
費用(2024年7月以降の料金)
| 発行可能点数 | 出版者記号桁数 | 申請料(税込) | 1点あたりの概算費用 |
|---|---|---|---|
| 1点 | 8桁(シングルコード) | 12,100円 | 12,100円 |
| 10点 | 7桁 | 24,200円 | 2,420円 |
| 100点 | 6桁 | 44,352円 | 443円 |
※書籍JANコード(バーコード使用権)を同時申請する場合は、別途11,000円(税込/年間売上1億円未満の場合、3年分)が必要
注意点
【個人情報の公開リスク】 個人で取得する場合、氏名・住所・電話番号などの個人情報が管理者情報としてインターネット上に公開される可能性があります。本名や自宅住所を公開したくない場合は、法人設立または代行サービスの利用を検討しましょう。
【JANコード作成の手間】 書籍JANコード(二段型バーコード)はセンターから提供されません。ISBNの数字をもとに、自分でAdobe Illustratorなどのツールを使って作成するか、業者に依頼する必要があります。
【ISBNの再使用禁止】 一度付番したISBNは、販売停止になっても他の書籍に再使用することはできません。
【方法2】出版支援サービスを利用する
個人申請の手間や個人情報公開のリスクを避けたい方には、出版支援サービスの利用がおすすめです。
| サービス名 | 費用 | 特徴 |
|---|---|---|
| KDP(Kindle Direct Publishing) | 無料 | ペーパーバック・ハードカバー用の無料ISBN提供。ただしKDP専用で他サービスでは使用不可 |
| ブックパレット | 5,280円/1タイトル | ISBNと書籍JANコードをセットで取得。出版社名義での登録 |
| MyISBN | 4,980円 | 最短翌営業日取得可能。個人情報非公開 |
メリット
- 個人で申請するより安価(1点のみの場合)
- ISBNと書籍JANコードを一括取得
- 個人情報が公開されない(サービス提供会社の出版社名義)
- バーコード作成の手間が不要
留意点
- サービス提供会社の出版社名が書籍に記載される
- サービスごとに利用規約が異なる
【方法3】自費出版会社に依頼する
出版プラン全体を任せたい方には、自費出版会社の利用が最適です。
サービス内容
- ISBNの取得代行
- 書籍JANコードの作成・印刷
- 国立国会図書館への納本手続き
- 書店流通の手配
- 編集・デザイン・印刷までワンストップ対応
メリット
- すべての事務作業を出版社に任せられる
- 書籍制作のプロがサポート
- 書店流通のノウハウを活用できる
費用
出版プラン費用に含まれる(プランにより30万円〜150万円程度)
ISBN取得後に必ず行うべき3つの手続き
ISBNを取得しても、それだけでは書店で販売できるわけではありません。以下の手続きが必須です。
1. 書籍へのISBNコード表記
【奥付への記載】 書籍の最後のページ(奥付)に以下を明記します:
- ISBNコード
- 出版者名・住所・電話番号
- 書名
- 発行日
【裏表紙への表記】 ISBNと図書分類記号、価格コードを組み合わせた書籍JANコード(二段型バーコード)を裏表紙に印刷します。
※非売品や無料配布の書籍には、書籍JANコードの印刷は禁止されています。
2. 流通先への商品情報登録
ISBNコードを書籍に印刷するだけでは、書店やオンライン書店で販売できません。
必要な手続き:
- 書店・取次のデータベースへ商品情報(書名・ISBN・価格など)を登録
- Amazonで販売する場合はAmazonと契約し、商品登録を行う
※Amazonでは「なか見!検索」などの機能を利用するためにISBN登録が推奨されます。
3. 国立国会図書館への納本
納本は法律で義務付けられています(国立国会図書館法)。
納本のメリット
- 書誌データが「全国書誌」として検索可能になる
- 国民共有の文化的資産として永久保存される
- 社会的な書籍としての信頼性が向上
自費出版会社を利用する場合は、出版社が納本手続きを代行してくれることが多いです。個人でISBNを取得した場合は、自分で納本手続きを行う必要があります。
まとめ:あなたに最適なISBN取得方法は?
| こんな方に | おすすめの方法 |
|---|---|
| 費用を最小限に抑えたい | 個人での直接申請(ただし手間と個人情報公開のリスクあり) |
| 手間をかけずに取得したい | 出版支援サービス(ブックパレット、MyISBNなど) |
| 出版のすべてをプロに任せたい | 自費出版会社の出版プラン |
| Kindle出版だけで十分 | KDPの無料ISBN |
初めての自費出版では、わからないことが多く不安に感じることも多いでしょう。ISBNの取得は、書籍を世に送り出すための重要な第一歩です。
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よくある質問
Q. ISBNコードは必ず必要ですか? A. 書店流通や図書館への納本を考えている場合は必須です。個人的な配布のみであれば不要です。
Q. ISBN取得にかかる期間は? A. 日本図書コード管理センターへの直接申請の場合、約2週間。出版支援サービスなら最短翌営業日の場合もあります。
Q. 個人情報を公開せずにISBNを取得できますか? A. 出版支援サービスや自費出版会社を利用すれば、サービス提供会社の出版社名義で取得できるため、個人情報は公開されません。


